どうも!がこないのクボタです。今回は中学国語文法「自立語と付属語」の単元になります。
ここは中学1年生の後半に習う範囲ですが、その後の品詞や用言の活用に向けての大切な基礎の部分になります。
結論を先に言ってしまえば
「文節と単語分けが完璧なら、その時点で自立語と付属語に分けられる」
となります。
これからこの結論に至るまでの道筋を順番に講義形式で進めていくので、しっかりと付いてきてください。それではいきましょう!
まず大雑把なイメージと掴む
それでは「自立語とは何か?」の説明から入る前に、まずは一番オーソドックスな例題で自立語と付属語を見てもらいます。
例題
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この文章を自立語と付属語に分けるとこうなります。
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まずは大雑把に考えてください。
自立語と付属語の答えをそれぞれ見た時、どんなイメージを持ちますか?
自立語はなんとなく「ちゃんとした言葉のイメージ」、付属語は「ただのおまけ的なイメージ」が湧いたのではないでしょうか?
自立語とは漢字の通り「自分で立っている」ですよね?
この「ちゃんとしている感」の正体こそが自立語なのです。
逆に付属語とは漢字の通り「何かに付属している」言葉となり、自立語以外の残りは全て付属語と覚えてしまいましょう。
自立語とは文節の頭になれる言葉
では何を基準に「自立している」と言えるのでしょうか?
実はこれ、「そこから文節を作れる」という意味なのです。
どういうことか説明します。
先ほどあげた自立語の「私」「今日」「岐阜」「本」「買う」
これらは全て、文節の頭として文章を構成することができるんです。
「文節の頭になれる」とはどういうことかピンとこないなら、「その語から文章が始められる」と言い換えても構いません。
つまりこれらの自立語から簡単な文章を作ってみるとこうなります。
私は中学生です。
今日の天気はどうですか。
岐阜はとても広いです。
本を一冊貸してください。
買うものが何かありますか。
はい、こんな感じです。
どの語も文頭に来ることができるのは、これらが文節の頭になれる語、つまり自立語だからなんですね。
逆に付属語の「は」「で」「を」は文節の頭になれません。試しにこれらの語から文章を始めようとしてみてください。無理ですよね? なぜならこれらはおまけ的な存在、つまり付属語だからです。
自立語の抜き出し方・完全版
今の説明を図にすると、自然と自立語の抜き出し方が見えてきます。
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はい、よくある文節・単語分けの図なんですが、ここから自立語を囲うとこうなります。
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よって、自立語の抜き出し方はこのようになります。
まずは文章を文節・単語に正確に分ける
各文節の頭の1単語が自立語、それ以外が付属語
ここから気づく重要なポイントを3つ紹介します。
付属語は必ず自立語の下にくる
自立語も付属語も単語レベルの話である
順番に軽く触れます。
各文節に自立語は1つしかありません。当たり前ですよね。自立語は文節の頭になる語なんですから。1文節の中にもし2つも自立語が見えたら、そもそも文節・単語分けの段階でおかしくなっていると考えてください。
そして付属語は自立語の下にきます。ただし自立語と違って付属語はあくまでおまけの語なので、1文節の中で複数出てくる可能性もあります。これは後ほど練習問題で触れましょう
最後に意外に見落としがちなのが、自立語と付属語は全て単語レベルの話です。文節を丸ごと引っ張ってきて自立語と答えると、実は付属語も含んでいたためバツになることがよくあります。
以上の点をまとめると冒頭の結論に繋がりますが、
文節・単語分けが完璧なら自然と自立語・付属語はあぶり出される
ということになります。というわけで練習問題をやっていきましょう。
練習問題1
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次に文節・単語分けを完璧にするとこんな感じ。
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各文節の頭の1単語が自立語、それ以外が付属語だから答えはこうなります。
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どうです?簡単でしょ?
もし単語わけで詰まる点があったら、過去記事を貼っておくので見ておいてください。
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単語の完璧な分け方をマスターせよ! その1 〜基礎と間違えやすいポイント2つ〜【中学国語文法】
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単語の完璧な分け方をマスターせよ! その2 〜「だ」「です」の見分け〜【中学国語文法】
中学国語文法の中で最も大切な単元である「単語分け」を、現役塾講師のクボタが分かりやすく解説します!
練習問題2
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次に文節・単語分けを完璧にするとこんな感じ。
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各文節の頭の1単語が自立語、それ以外が付属語だから答えはこうなります。
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練習問題3
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次に文節・単語分けを完璧にするとこんな感じ。
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各文節の頭の1単語が自立語、それ以外が付属語だから答えはこうなります。
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まとめ
以上です。
もし練習問題で引っかかってしまったなら、それは自立語と付属語でつまずいたのではなく、単語分けの時点で間違えてしまったのではないでしょうか?
最後にもう一度タイトルを強調しておきます。
自立語と付属語の抜き出しは、結局文節・単語分けである
今ならこの意味がちゃんと理解できたでしょ?
新しく覚えることなんて何もないので、きちんと理解しておいてください。
ちなみに今回の講義の動画バージョンも貼っておくので、興味のある方はご覧ください。それではまた!