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中学生 国語文法 文節と文節の関係

主語と述語の関係・修飾と被修飾の関係をマスターせよ・文節と文節の関係1【中学国語文法】

投稿日:2022年6月8日 更新日:

どうも!がこないのクボタです。

今回は中学国語文法「文節と文節の関係」第1回「主語と述語の関係」「修飾と被修飾の関係」になります。

ここは中学1年の「単語分け」の後に習う単元ですが、その後の単元と比較的つながりが薄く中2、中3になった時に忘れてしまいがちな部分なので、定期的にこの記事で復習してください。

今回も先に結論(攻略チャート)をご覧ください。

それではやっていきましょう。



文節と文節の関係における大前提

この単元に入る前に、当たり前すぎて見落とされがちですが一番大切なこととして、

常に文節の単位で考えること

これを頭の中で必ず意識してください。

単元名が「文節と文節の関係」となっているので当たり前と言えばそれまでですが、見落とされがちです。例えば「主語と述語の関係」(これは後からゆっくり説明します)において、

私は今日名古屋に行きます。

という文の中から

主語を一文節で抜き出しなさい。

という問題が出たとします。一番よくあるミスが

の部分だけ書いてしまうパターンですね。動作主としては「私」で間違いありません。しかし主語の観点から考えるならば、きちんと

私は

という一文節で抜き出しましょう。(2文節以上の連文節は次回説明予定)

テストでは問題文に「一文節で抜き出せ」と書いてないパターンもあります。その場合も「主語を抜き出せ」と問われれば、必ず文節単位で「私は」「私が」などと答える癖をつけましょう。



主語と述語の関係

それではまず「主語と述語の関係」から始めます。これは「主語」を表す文節と「述語」を表す文節、つまり必ず二文節(一組)のペアがで構成されます。

イメージはこんな感じ。

主語とは簡潔に、その動作・状態の主(動作主・状態主)のことを指します。

主語という言葉自体は、小学校あるいは中学の英語でも聞いたことがあるはず。「〜は」「〜が」の部分が主語だと教わったのかな? 厳密にはその理解ではまずい(後から触れます)のですが、初めての方のスタートラインとしては十分でしょう。

述語もスタートラインとしては文章の最後の部分、文章の締めくくり(結論)部分くらいの理解で始めます。

ただし細かく見れば述語は

どうする・・・動作

どんなだ・・・状態

何だ・・・人、物

いる、ない・・・存在

の4種類に分けることができます。単純に主語と述語を答えるだけの問題なら心配ありませんが、記号問題でこれらを見分けるタイプがたまに出るので注意してください

それでは簡単な練習問題を。

必ず文節に分けてから判断してください。先ほどのように「〜は」「〜が」を主語、文章の終わり部分を述語として抜き出すと、このようになります。

本当に文法が苦手な人は、このやり方からスタートしてください。

ただし、これだけでは当然引っかかる状況も出てきます

主語と述語の関係で注意すべき点

ここで超重要なポイントを1つ。

必ず述語から抜き出し、その動作主を問いかけながら探す

はい、どういうことか気になりますよね。

具体的には、まずは自力でその文章の述語部分を抜き出してください。

その後、

その動作は、誰(何)の動作なの?

その状態は、誰(何)の状態なの?

人・物で終わってるけど、誰(何)のことなの?

ある、ないは、何があるの?誰がいるの?

と問いかけてから主語を決めるのです。

先ほどの問題を例に挙げるなら、

①ユキは昨日私の友達に駅で会った

②述語「会った」を見つける

③「会った」は誰の動作なの?→ユキ

④主語は「ユキは」と判断

もう1つ

①野球は本当に面白い

②述語「面白い」を見つける

③「面白い」は誰(何)の状態なの?→野球

④主語は「野球は」と判断

こんな感じ。

これくらいなら普通に上からでいいじゃんと思うかもしれませんが、この解き方の利点を今から説明します。

次の問題を見てください。

文節に分けた後、まずは述語を抜き出してください。すると「好きだ」「食べたい」が述語になりますね?

その後、先ほどの解き方で主語を見つけるとこのようになります。

この解き方における利点は2つ。

1.「〜が」は対象を表すことがある(主語にならないことも)

「〜が」は主語だと暗記していると、「彼女が」を主語、「好きだ」を述語としてしまう人がいます。「彼女が」は「好きだ」の相手ですよね? 好きの状態主ではありません

同様に下の文章でも「ケーキが」は、「食べたい」の対象であってケーキが食べるという動作をするわけではありません。冷静に考えればわかることかもしれませんが、動作主、状態主は常に自分に問いかけながら探しましょう。

2.「〜が」「〜が」以外の主語も考え方で見つかる

主語とはその動作主・状態主です。ところが文字だけで暗記していると、「〜は」「〜が」以外の文字がついているときに、主であるはずの部分を華麗にスルー(違うと判断)してしまうことがあります

今回は下の文章。

「僕も」の部分は、「も」のニュアンスに引っ張られすぎて、そもそも主語である(食べたい動作は僕がしている)点を見逃してしまいがちです。

「〜も」以外にも「〜こそ」「〜だけ」など、一見主語に見えないおまけがついている場合も、その文節が動作主・状態主と判断できるなら、積極的にその文節を主語として抜き出しましょう



修飾と被修飾の関係

次は「修飾と被修飾の関係」に入ります。初めてこの単元を勉強する人は、ここが一番難しく感じるので頑張ってください。

修飾と被修飾と聞くと難解に聞こえますが、イメージはこんな感じ。

はい、くわしくする側とされる側です。ちなみに被修飾の「被」は、被害者の「被」だからくわしく「される」側と覚えましょう。

上の文章では「赤い」と「リンゴを」のペアで、下の文章では「速く」と「走った」のペアで「修飾と被修飾の関係」となります。

連体修飾語とは?

修飾と被修飾の関係で出てくる「修飾語(くわしくする側)」は、厳密に言えば2種類に分けられます。

次の図を見てください。

文ではなく一部分のみですが、どの文節がどの文節にかかっている(修飾している)のかは明らかですね?

ここで、修飾される側(被修飾語)に注目して考えてみます。4つの被修飾語、これらは全て人・物を表す名詞になります。

もちろん今回の被修飾語、は文節単位で考えるので「リンゴを」「音楽を」「人は」「名所は」になるのですが、これらは全て、名詞を含んでいます。ちなみに名詞のことを文法用語では体言とも言います。名詞で終わる文章のことを「体言止め」というのも、同じ理屈です

よって体言にかかるという意味で、これらの修飾語を連体修飾語と言います。

連用修飾語とは?

続いて次の図を見てください。

文ではなく一部分のみですが、どの文節がどの文節にかかっている(修飾している)のかは明らかですね?

もう一度修飾される側(被修飾語)に注目して考えてみます。4つの被修飾語、これらは全て動作・状態を表します。

今回くわしくされる側にあたる「走る」「嬉しい」「嫌だ」「正直だ」は全て、動作や状態になります(中2以降なら動詞・形容詞・形容動詞)。ちなみにこれら動作・状態のことを文法用語では用言とも言います。

よって用言にかかるという意味で、これらの修飾語を連用修飾語と言います。

もう一度繰り返しますが修飾・被修飾の関係で、上側の修飾語は、厳密には連体修飾語、連用修飾語に分けられます。ただしそれは、下側の被修飾語部分が「体言」なのか「用言」なのかで決まると理解してください。

文節の関係で注意すべき点

ここまで2つの関係を話してきました。今後合計6種類の関係が出てきて、全て習った後に見分けられるかどうかが本番になるのですが、ここで誤解されがちな点を1つ。

ある文節が必ず1つの関係に限定されるわけではない

と覚えておきましょう。つまり、見方次第でその文節は、述語とも取れる(主語と述語の関係)し、被修飾語とも取れる(修飾と被修飾の関係)などの状況が発生します。

例えばこの図を見てください。

「幸せです」とは文の中でどのような文節の関係ですか?と聞くことはできません。そんな問題を出す先生には、ツッコミを入れてあげましょう。

なぜならば

述語と思ったのなら「私は(主語)」と「幸せです(述語)」というペアを作っているわけだし、視点を変えて、「とても」「幸せです」のペアを意識したなら、それはくわしくする側とされる側、つまり「修飾と被修飾の関係」の修飾語部分だと判断できるわけだからです。

よって問題の出され方としては、あらかじめ線が引かれてある状態で

傍線部における文節の関係を答えなさい

またはペアの場合、片側だけに線が引いてあって

傍線部の述語にあたる部分を一文節で抜きだせ

傍線部の修飾している部分を一文節で抜きだせ

などもう片方を抜き出させる問題が定番となります。

練習問題

というわけで4問ほど練習問題を解きましょう。今回は解答を袋とじ状態にしておくので、解いた後にクリックして確認してください。

傍線部と修飾・被修飾の関係にあたる文節を抜き出してください。

言い換えるなら、傍線部の文節は、どの文節にかかっているのか(修飾しているのか)を考えて抜き出してください。



解答はこちら

どうでしたか?

ちなみに修飾語を細かく分類すると、上から連体修飾語、連用修飾語、連体修飾語、連用修飾語になります。

終わりに

以上になります。まとめをもう一度ご覧ください。

今ならこのまとめだけで、内容が説明できるはずです。あとは練習問題で、体に染み込ませてください。

残りの4つの関係を説明した続きの講義はこちら。

接続の関係・独立の関係・並立の関係・補助の関係をマスターせよ・文節と文節の関係2【中学国語文法】

中学国語文法の中で意外に疎かにされやすい単元である「文節と文節の関係」を、現役塾講師のクボタが分かりやすく解説します!

気が向いたらリンクを貼っておくので、私がプログラミング初心者ながらにも作成したWEBアプリ「がこない中学国語文法道場」で練習してください。地味に暇な時に問題を増やし続けて、1000問を目指しています。管理がどうせできなくなると言う理由で、ユーザー登録制にはしていないので安心してね。




ちなみにこの記事を含む動画バージョンはこちら。

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それではまた!

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