学校ないならここで勉強していけ!

がこない独学応援ブログ

中学生 国語文法 文節と文節の関係

接続の関係・独立の関係・並立の関係・補助の関係をマスターせよ・文節と文節の関係2【中学国語文法】

投稿日:2022年6月15日 更新日:

どうも!がこないのクボタです。

今回は中学国語文法「文節と文節の関係」第2回「接続の関係」「独立の関係」「並立の関係」「補助の関係」になります。

前回の内容があやふやな方は必ず復習してから、この講義を受けてください。

主語と述語の関係・修飾と被修飾の関係をマスターせよ・文節と文節の関係1【中学国語文法】

中学国語文法の中で意外に疎かにされやすい単元である「文節と文節の関係」を、現役塾講師のクボタが分かりやすく解説します!

ここは全体的には前回の「主語と述語の関係」「修飾と被修飾の関係」に比べて、比較的理解しやすい部分になります。

しかし中には引っかかりやすいもの、発展レベルと呼べるものもあるので、しっかりとついてきてください。

それでは今回は先に結論(攻略チャート)をご覧ください。

それではやっていきましょう。


接続の関係

それではまず「接続の関係」から始めます。これは一文節で成立する関係で、本によっては「接続語」とだけ表記されているものもありますが、有名教科書の光村図書に合わせてこの名称でいきます

イメージはこんな感じ。

例文をつけておいたので、この中から接続の関係を抜き出してください。

簡単だとは思いますが、必ず文節に分けてから抜き出しましょう。正解はこうなります。

必ず2文が問題に出てくれるとは限りませんが、簡単に言えば作文を書くときに文と文を繋げる言葉。まずはその認識から始めてください。

接続語の代表な例を挙げると

しかし・でも・また・それで・よって・ところが・一方で

まだまだありますが、全て文の初めにおいて繋ぐ役割をしています。

接続の関係・注意点

ここで一つ間違えやすいポイントを1つ紹介します。

接続語は文節単位で考える

当たり前のことなんですが、この感覚で次の例題から接続の関係を抜き出してください。

この中で文と文を繋いでいる部分は、、、

ので

と回答した場合、残念ながら不正解になります。

厳密に言えば、「ので」の部分で繋ぐ役割をしているのは間違いありません。中3向けの難しい言い方をすると、「ので」は付属語で活用しない「接続助詞」と言います。

ただし今回は「文節」単位で全て考える単元です。よって接続の関係を一文節で抜き出すと正解は

暑いので

となります。

「暑いので」は一文節なので、ここ自体を接続語として抜き出してください。

ちなみに「とても暑いので」のように、二文節以上で接続語のような役割をした場合は、名称が「接続部」となるので注意してください(次回の内容)。



独立の関係

次は独立の関係。これも一文節で「独立の関係」として成立します。本によっては「独立語」と書かれている本もありますが、同じだと思ってください。

イメージとしてはこんな感じ。

より具体的に言えば「呼びかけ・応答・感動・提示」です。まあ小難しいことは置いておいて、上の2文から

なんとなくこの辺浮いてるなあ

という文節を抜き出してみてください。正解はこんな感じ。

文の頭で、ぽつんと置かれている部分。難しい人は「、」でわざと浮かせていると判断しても構いません

中身を厳密に分けて例を説明すると

(呼びかけ)おーい・おい・なあ・ねえ、

(応答)はい・いいえ・うん・(相手に向かって)久保田!

(感動)まあ・おや・ああ・おお・うわあ

などが挙げられます。

ただし「ああ」なんて言葉は返事でも使われることがあるので、文字で全て決まるわけではない点だけ注意してください。

なお、これら独立の関係を表す一文節の語を「独立語」と言います。

独立の関係・注意点

ここで間違えやすい点を1つ。それは先ほどの例で、あえて触れなかった「提示」です。

提示の例はこんな感じ。

岐阜、そこは私が生まれた町だ。

人生、それは一生に一度の旅だ。

この中で「岐阜」「人生」が独立語になります。どちらもまず先にポンっと言葉を提示してから、話題を始めているイメージです。

人や物を表しているだけなのですが、これらも文の中から浮いた感じで置かれています。実際「、」で区切られているので、知識さえ持っておけば簡単です。イメージを大切にしてください。


並立の関係

次は並立の関係二文節のペアで成立する関係です。これも並立の意味を理解すれば簡単に見分けることができます。イメージはこんな感じ。

この2文からそれぞれ並立の関係を抜き出してください。

しつこいようですが、必ず文節に分けて考えること。そこからただ並べているだけの部分を抜き出すと、正解はこうなります。

並立の関係・見分けるポイント

ここまでで並立の関係は基本的に大丈夫です。

しかし中にはごちゃごちゃ文中で文節があることで、全て並んでいるように感じる人もいるでしょう。

そこで、簡単な見分け方を1つ。

並立の関係は(平等に並んでいるだけだから)入れ替え可能

この点を先ほどの文章で説明すると、

私は/野球と/サッカーが/好きです。

私は/サッカーと/野球が/好きです。

このように並び替えることができます。つまり野球とサッカーは重要度としては全く平等で、どちらが上、下のような序列がありませんただ並んでいるなので、入れ替えても文自体のニュアンスは変わりません

下の例で考えると

この/料理は/安くて/美味しい。

この/料理は/美味しくて/安い。

「安い」「美味しい」という状態で並んでいます。この場合も入れ替え可能、つまり動作や状態で並んでいることもあり得ると思ってください。



補助の関係

最後に補助の関係。これも二文節のペアで成立する関係です。学校によっては習わないところもありますが、入試にはよく出る部分です。

考え方は後から説明するので、ますはこういう部分が補助の関係だという例を挙げます。

はい、これらの文節の組み合わせが補助の関係です。

「食べて/いる」を例に説明します。

まずは文節で分けられる点自体が大事。以前、文節分けのポイントとしても書きました。

文節の分け方 〜基礎から間違えやすいものまで丁寧に解説するよ〜【中学国語文法】

中学1年生。新しく中学校の授業も始まって学校生活にも慣れ、教科書も少しずつ進んでいく中で、皆さんは「国語文法」という、何やら聞きなれない単語に出会います。f その中でも今回は、一番最初に習う重要な単元 ...

元の語を考えると「食べる」「いる」、これらを一気に繋げて「食べている」となります。

ここで注目して欲しいのは下の「いる」の部分本来「いる」とは存在を表すような言葉です。

猫がいる。

この「いる」は本来の意味で使われていて、(上のメインの動作を助けているわけでもないので)補助の関係には当てはまりません

しかし「食べて/いる」において、メインの動作はあくまでも「食べる」です。そこに「いる」がつながると、本来の意味は薄れ、なんとなく食べる動作が続いているようなニュアンスに変わります

このように本来の意味が薄れ、下で支えるだけの存在になった動作や状態を、難しい言い方で「補助動詞」「補助形容詞」と言います(中1はまだ覚えなくてよい)。

この時の(メインから数えた)2文節の組み合わせを「補助の関係」と言います。

ちょっと難しいと感じる方は、文節分けのポイントで

文節分けにおいて「〜している」「〜してみる」「〜しておく」「〜してくる」などは二文節(分ける)

と言いました。このような部分を上下合わせて「補助の関係」と呼ぶ、そのように覚えておいてください。



補助の関係・発展「ない」

ここで紛らわしい発展問題

まず補助の関係には

食べて/欲しい

のように、補助的な「状態」がくることもあります。(今回は「欲しい」)それを専門用語では補助形容詞と言いますが、「ない」も補助形容詞となる場合があります。

その理解で、次の画像を見てください。

この中で補助の関係が使われている文章はどれですか?

全部

と答えた方は不正解。

「ない」にははさまざまが使われ方があり、後に習う品詞や助動詞の単元でも見分け問題としてよく出てきます

ただし結論として、今回は補助の関係を見つけるだけなので、文節分けだけでいけます

お金が/ない。

この「ない」は、何も補助的にサポートしていません存在を表す「ある」「ない」の「ない」です。つまり本来の使われ方をしているので、補助の関係には当てはまりません。

私は/今日は/走らない。

なんとなく「走る」の下におまけ的に「ない」がついている点から、補助の関係と言いたくなりますが、そもそも「走らない」は一文節です。文節のペアで初めて成立する補助の関係には当てはまりません

この/パンは/美味しく/ない。

はい、この文章の「美味しく/ない」の部分が正解です。

「美味しい」に「ない」を補助的につけて否定のニュアンスが生まれる。さらに「美味しく/ない」は二文節のペアを作っている。よって補助の関係になります。

図で示した形容詞・助動詞・補助形容詞の部分は中2以降で品詞を習った人のみチェックしておいてください。



終わりに

以上になります。まとめをもう一度ご覧ください。

今ならこのまとめだけで、内容が説明できるはずです。あとは練習問題で、体に染み込ませてください。

これで文節と文節の関係6種類全ての説明が終わりました。実際の文章中で見分ける練習問題、さらには連文節の考え方など、次回の講義でいよいよこの単元をマスターレベルまで引き上げますので、引き続きよろしくお願いします。

気が向いたらリンクを貼っておくので、私がプログラミング初心者ながらにも作成したWEBアプリ「がこない中学国語文法道場」で練習してください。地味に暇な時に問題を増やし続けて、1000問を目指しています。管理がどうせできなくなると言う理由で、ユーザー登録制にはしていないので安心してね。




ちなみにこの記事を含む動画バージョンはこちら。

はっきりとモチベーションに繋がるので、よかったら高評価やチャンネル登録してね。

それではまた!

-中学生, 国語文法, 文節と文節の関係

Copyright © がこない独学応援ブログ, 2024 All Rights Reserved