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中学で習う関係代名詞を完全攻略その4 〜英作文のコツ〜【中学英語文法】

投稿日:2021年1月1日 更新日:

こんにちは、がこないのクボタです。中学英語文法の要である関係代名詞を完全攻略していくシリーズの最終回になります。今回は関係代名詞の英作文ついて非常に有効なコツを説明します。関係代名詞の先行詞や、格の特徴を知っていることが前提となります。まだ少しその辺りが不安な方は、前回の記事「中学で習う関係代名詞を完全攻略その3 〜関係代名詞の格の見分け方〜【中学英語文法】」をご覧ください。それでは始めましょう!

関係代名詞の英作文は中学英語のラスボス

みなさん、英作文って聞くとどんな印象を受けますか?

「完全に自由に書きなさい。」

と言われると、簡単な文章を並べればいいので逆に楽なのですが、

「次の日本語を英文に直しなさい。」

と言われると、相手の土俵で戦わなければいけません。
単純な文章なら、文の主語と動詞を意識し、あとは習った文法の引き出しを開ければすぐに書けます。

主語と動詞が1セットの英作文は簡単

例えば、

私は公園で遊ぶことが一番好きです。

だったら主語は「私は」のI、動詞は「好きです」のlike「〜すること」は不定詞や動名詞の引き出しから出すイメージで、

I like to play in the park the best.

と書けば正解です。動名詞のplayingでもいいですし、the bestのtheは省略してもオッケーです。
このレベルの英作文ももちろん入試では大事だし、英会話ではむしろ小難しいことを言おうとするより、シンプルな文を並べた方がどんどん話せると思います。

関係代名詞の英作文はもう一歩複雑

では次の日本語の文を見てください。

私には英語を学ぶために三年前にアメリカに行った兄がいます。

こうなるとどうでしょう。主語は「私?」「兄?」、動詞は「学ぶ?」「行った?」「います?」など。こんな感じで完成形のイメージが途端に難しくなります。もちろんそれは関係代名詞を使って、ある程度詳しい情報を1文で表そうとしているからです。

そんな時どうすれば良いのか、全ての日本語に対応とはいきませんが、ある程度道しるべになる考え方を教えます。

メインとサブ分け【クボタ式関係代名詞の英作文攻略法】

唐突ですが、今から関係代名詞のメインとサブ分けの紹介をします。自分で考えたオリジナルのやり方なんですが、この方法で10年以上中学生に関係代名詞を教えています。

英語が苦手でも関係代名詞だけはできるようになった

と言ってくれる生徒が出るほど手応えを感じる方法なので、ぜひ実践してください。

文の根幹部分を「メイン」、それ以外を「サブ」とする

では先ほどの日本語文をもう一度見てみましょう。

私には英語を学ぶために三年前にアメリカに行った兄がいます。

シンプルにこう考えてください。「ごちゃごちゃしてるけど要はどういうことなの?」と自分に問いかけるんです。実は今回、何だか色々説明がついているけどこの文は、

私には兄がいます。

という部分が文の根幹なんです。だからここをメインとします。実際に補助線を入れてみましょう。

こんな感じです。これは私のオリジナルの線の引き方ですが、上半分にメインの部分が抜き出されているのがわかりますか?それと同時に、残った下半分はサブの部分になります。

まだ文を書き始めてはいけませんよ?この後、サブの部分がかかるメインの単語に印をつけます。今回は「英語を学ぶために三年前にアメリカに行った兄」の「兄」の部分です。これが先行詞になるので、きちんと印をつけておきましょう。なお、日本語的には「前から後ろ」にかかっていますが、英語では後ほど関係代名詞を使って、「後ろから前」にかけることになります。

メインが英語で書ければ、ほぼ勝ち確定

はい、ここでようやく英作文を始めます。最初にすべきことは、

メインの日本語を英訳してみてください。

もっと簡単に言い直します。

「私には兄がいます。」と英語で書いてください。

中1レベルなので簡単ですね?じゃあ英語で書きますよ?

I have a brother.

はい、こうなりました。書けましたか?決してバカにしているわけではありません。
もしここまで書けたあなたは、

この問題は半分以上書けている

ことになります。嘘じゃないですよ?メインの部分が分かって、それが英訳できた時点で勝ったも同然なんです。

サブを関係代名詞を使って繋ぐ

では続きの考え方を言います。先ほど先行詞に印もつけておいたので、先行詞「兄」にかかるサブの部分を、関係代名詞を使ってどう繋ぐか考えるんです。

先行詞は今回a brotherなので「人」なのは大丈夫ですね?あとは主格か目的格で繋ぐだけですが、ここでコツを紹介します。

サブに「動詞」しかなければ主節、「主語+動詞」のペアがあれば目的格

サブの日本語部分をもう一度見てみましょう。

英語を学ぶために三年前にアメリカに行った

この部分だけを見た時、「動詞」は「行った」と判断できるのですが、「主語」はありますか?見当たりませんよね?よって、

動詞しかない時は主格で繋ぐ

と判断します。

ちゃんと先行詞の後ろで、サブの部分を関係代名詞の主格whoを使って繋げるとこうなります。

以上です。「三年前」や「英語を勉強するために」は、それぞれ過去形、不定詞の引き出しから出すイメージで後ろに置いてください。こんな複雑な文でも、メインが見えれば案外簡単に書けます。

メインを見つけるコツ

ここでメインを見つけるコツを紹介します。
英語におけるメイン、つまり文の根幹を支える部分は主に次のパターンがほとんどです。

イメージは国語の「主語と述語の関係」に近いです。英語の時は使われている動詞次第で、これらのどれかに分類されることがほとんどです。(※「〜を」に当たるような動詞の目的語がある時は、それもメインに含めてください。)
ちなみに先ほどの文でメインだった「私には兄がいる」は、1.に該当します

練習問題2

では1問練習してみましょう。

次の日本語を英文に直しなさい。
これは私の父が毎日運転する車です。

この中で先ほどの表に当てはめて、メインとサブに分けてみましょう。

さらにここで先行詞を見つけておきます。サブの部分がかかっている名詞は「車」ですね?

では今から仕上げていきましょう。まずメインの文が書ければ勝ち確定です。
つまりこの文は、

これは車です。

と書ければもう楽勝です。では書いてみます。

This is the car.

はい、簡単です。一応後ろから「私の父が毎日運転する車」と指定が入るので、the carとしておきました。a carと書いてもバツにはなりません。

次に格の判断ですが、今回はサブの部分で、「主語(私の父が)」と「動詞(運転する)」のペアが見えますね?よって今回は目的格を使います。

では最後にメインにサブをくっつけて、完成させます。

以上です。やはりメインが書ければあとは楽勝でしたね?
ちなみに目的格なので、whichやthatは省略して書いても正解です。

サンドイッチ型への対応

では最後にもう1問やってみましょう。

次の日本語を英文に直しなさい。
トムが一番好きな歌手はBruno Marsです。

トム君は私と趣味が合いますね。ではこの文のメインとサブを見つけていきましょう。
もう一度判断基準の表を貼ってみます。

この表の通りにメインを見つければいいのですが、メインの主語を「トムが」としてはいけません

トムがBruno Marsです

こんなメインの補助線を引いたら、意味が変わってきますね。むしろ今回のメインは、

歌手はBruno Marsです

となります。

こんな感じで、今までの補助線と形が変わってきます。そして先行詞も見つけておきましょう。

つまりこの文は、

先行詞が頭に位置して、そこでサブがかかっている

文になります。「先行詞が文頭」、このフレーズでピンときませんか?そう、この形はサンドイッチ型の合図です。
その前に格と決めておきましょう。サブの中で「主語(トムが)」と「動詞(好き)」のペアが見つかるので、目的格となります。

はい、ではいよいよ完成形を作ってみます。サンドイッチ型ですよ?

こんな形にしてませんか?これでは先行詞と関係代名詞がとなり合っていません
サンドイッチ型の説明がまだイマイチな人は、この講座の第1回「中学で習う関係代名詞を完全攻略その1 〜目的と作り方〜【中学英語文法】」をご覧ください。

それでは正しく停止します。

はい、サンドイッチ型もクセはありますが、メイン部分は今回も中1レベルの英語で書けましたね?つまり関係代名詞は考え方さえ掴めば、中1、中2レベルの英語でもスラスラ書けてしまうんです。

以上で4回にわたる関係代名詞の講座も終了です。今回は3問の練習問題を使って、関係代名詞の英作文のコツを説明してきました。日本語訳がついた英作文だけでなく、並び替えでもこのテクニックを使ってください。

もちろん今後発展レベルや、高校レベルの複雑な英作文では、日本語が意訳されているのでこんなに都合よくメインとサブが見つからないことも多いです。そんな時にも、「要はこの部分を結論として言いたいんだな。」という部分を常に意識してください。英語は結論を先にどんどん述べていく言語です。きっと今回のメインに当たるような部分が見つかるはずですよ。それではまた!

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