こんにちは、がこないのクボタです。中学英語文法の要である、関係代名詞を完全攻略していくシリーズの第2回になります。関係代名詞を2文から1文に繋ぐ方法が完璧の方は、この記事からでも全く問題ないのですが、もしまだ自信のない方は、前回の記事「中学で習う関係代名詞を完全攻略その1 〜基礎から英作文まで〜【中学英語文法】」をご覧ください。それでは始めましょう!
関係代名詞の「格」とは?
前回関係代名詞を基礎から学んだ時に、2種類の繋ぎ方を学びました。その時の基準を思い出してください。
先行詞が「人」ならwho(that)、「物」ならwhich(that)で繋げる
と覚えました。この時の考えるべき基準は
先行詞が「人」か「物」か
つまり先行詞基準で、区別をつけました。
今回は全く異なる角度から、関係代名詞を区別します。それが、
関係代名詞の「格」による区別
です。一言で言うと、
後ろの文のどの部分(格)を関係代名詞に変化させて繋げたか
によって、関係代名詞を2種類に分けることができるのです。それでは今回も2文を使って説明していきましょう。
関係代名詞の主格
練習問題1
This is the book.
It made me happy.
ではまず、共通する単語と先行詞を見つけます。
ここから前回は、「先行詞が物だからwhichで繋いで、、、」という手順を踏みましたが、一歩立ち止まってください。
繋げる文の、どの部分を関係代名詞化させるか
ここが今回の格の区別で一番大事なポイントです。後ろの繋ぐ部分の、関係代名詞に変える部分の「格」に注目してください。
I(主格) - my(所有格) - me(目的格) - mine(所有代名詞格)
「格」と言われてピンとこない人は、中1の頃に覚えた「I - my - me -mine」を思い出してください。その中で、できれば最初の3つ「主格」、「所有格」、「目的格」という名前は覚えてしまいましょう。
今回の関係代名詞に変えたい部分Itは、上の格でどれに当てはまるかを考えると、「主格」に当てはまりますね?もちろん、そんな表を使うまでもなく、
主語の部分を変化させたから主格
と考えても大丈夫です。何れにせよ、今回最終的に完成する文は「関係代名詞の主格」に分類されます。
最後に前回のルールを守って1文に繋げます。
それでは先行詞が「人」バージョンの主格も、関係代名詞でサクッと作ってしまいましょう。
練習問題2
I have a brother.
He can speak English.
ではまず、共通する単語と先行詞を見つけます。
関係代名詞whoに変える予定のHeは文の主語部分なので、関係代名詞の主格になります。
最後に前回のルールを守って1文に繋げます。
どうですか?「格」が決まる時の判断基準はもう分かりましたね?
関係代名詞の目的格
では主格以外にもう1つ関係代名詞における大切な格を見ていきましょう。今回も2文から説明していきます。
練習問題3
This is the camera.
I bought it yesterday.
それでは共通する語を見ていきましょう。
ここで注目ポイントです。後ろの繋ぐ文で、関係代名詞化される単語itの位置を見て下さい。
I(主格) - my(所有格) - me(目的格) - mine(所有代名詞格)
苦手な人のために、もう一度このフレーズを載せました。今回は「目的格」の位置に当たります。もう少し文法的な言い方をすると、
動詞の後ろにくる相手や対象のことを、「目的語」と呼び、代名詞は目的格を取る
ことになります。だから今回itの部分は関係代名詞においても目的格を取ることになります。
では完成形として、1文に繋げてみましょう。前回のおさらいとして、
3.先行詞と関係代名詞は磁石のようにくっつき、残りの文は写すだけ。
を守って下さい。いきますよ?
このようになります。先行詞が物だからwhichを使うのも慣れてきましたね?
先行詞が「人」の目的格は要注意!
では最後に、先行詞が「人」バージョンで、同じように目的格の関係代名詞を説明します。ここで少し、今まで言ってなかったことが出てきます。それでは2文から始めます。
練習問題4
He is the doctor.
I know him very well.
それでは共通する語を見ていきましょう。
後ろのhimは目的格だから、今回の関係代名詞も目的格で繋ぐことになります。
ここで文法的に正確に説明しておきます。なぜか中学の教科書では習わないのですが、
先行詞が「人」の時の関係代名詞の目的格はwhomとなる
と覚えて下さい。
「先行詞が「人」ならwhoって言ったじゃん、、、」
確かにそう言いました。実は「文法的には」「正式には」whomを使うのですが、実際英語圏の人々は、
普段の会話(口語)ではwhoを使う人がほとんど
なのです。
つまり、固く正確さを求めるならwhomとするべきですが、普段英会話で使うならwhoで全く問題ありません。もしくは、先行詞が物でも人でも取れるthatを使っておけば特に気にする必要もありません。今回は英文法を重視しているので、解答をwhomとしておきますが、どれでも問題ないと思って下さい。この曖昧さにより現在の中学の教科書では、
whomには触れられず、先行詞が「人」の目的格はthatでごまかしている
のが現状です。もし中学校のテストで出されたときは、whomでも文法上バツになることはありません。しかし先生が教えていない表現を使うのに抵抗があるのでしたら、一度先生に質問してみるのが確実でしょう。
こちらが完成形になります。もちろんthatで繋げても、whoで繋げてもオッケーです。
まとめ
先行詞が「物」の時は、主格も目的格もwhich(that)
先行詞が「人」の時は、主格はwho(that)、目的格はwhom(that)(口語ならwho)
格の種類分けの説明は以上です。
次回、そもそもなんでこんな格をわざわざ分けないといけないのか、格の見分けによって、テストではどんな問題に対応できるのかについて説明予定です。